■HIV検査に行こう!■

■HIV検査に行こう!■

えっと、今回はすごく真面目な話なのですが、コトがコトなので、かなりシモの話になったり、カミングアウトもあったりするので、読んで不快になってしまったらすみません。でも本当に真剣に考えていますので、そのつもりでお願いします。

関東だけなのかなあ、HIVについて書いてある電車の釣り広告って見たことないですか?『彼氏のモトカノのモトカレを知っていますか?』みたいなやつ。あれがすごく気になっていたんですね。

実は私はHIVの検査は過去にもやったことがあるのです。10年くらい前かなあ。長野で軽くホステスをやっていた時にお客さんが、『長野はエイズの人が多いんだよ〜』と話していまして。その時私は嘘のような話ですがモテ期というもので、恋人をとっかえひっかえしていたからのですが、その後東京に引っ越してきてある日、献血に行ったのですよ。そこには『ここ一年間の性体験数』みたいなのを書く項目があって…何人だったかは忘れたけれど、問診でそこがひっかかってしまって、『とにかくエイズ検査をしてきてからにしてください』と言われたわけです。ははは。笑い事じゃないけど、そんな断り方ってあるんかい、みたいな。今はどうだかわからないけど、当時はそんな感じで、まあじゃあ行ってみるかな、と。

それで南新宿にある検査所に行って、まあ陰性ですんで。その時はネタ一個作った、程度で。

それから10年。そんな広告を見て思い出すのは私がかつてDVをふるわれていた男のこと。アレは無類の女好きで、しかも第一印象は優しく見えるせいか、私とつきあっている時にも色々ちょっかいを出していたようでした。アレはもしかしたら…とちょっと気になっていたのです。

で。一月に仕事が一段落して、二月の頭のごたごたもまあとりあえず何とかなったので、先月20日頃に地元の保健所に電話をしたのであります。検査したいんですけどーって。そしたら『今のところ一番早くて3月19日です』と言われてしまいました。えええ、1ヵ月も待つの!?とびっくり。どうしようかなーと思っていたら、『お急ぎでしたら毎日やっているところを紹介しましょうか?』と親切なお返事。いや別にお急ぎじゃないけど、っていうかお急ぎでHIV検査したい人なんか居るのか?と思いましたが一応聞いてみると、それが懐かしの南新宿検査・相談室だったわけです。なんと因果な。

それで、南新宿のは午後3時半から電話受付なので、ちょっと時間が合わなくて…で、先週の木曜が休みだったので、3時半に電話をかけてみたわけです。

なかなか繋がらない。5分くらいリダイヤルしてやっと繋がり、予約したいのですがー、早くていつが空いていますか?と聞きますと、なんと『今日の4時はどうですか?』と。いやあと25分で着替えて新宿に行けませんから。ということで4時半に予約を入れてもらって、急いで準備して出かけました。即日だとは思ってなかったぜ…
検査は匿名で行われるので、予約のときも名前は言う必要はありません。予約番号を言われるので、その番号を記憶しておけばOKです。

しかし一度来たことがあるのにわかりづらい。ビルの前をうろうろしてしまいました。前来た時はHIVとか書いてなかったっけ?とか思いつつ(今日判明しましたが、昔から変わってないそうです。記憶違いか?)どうにか到着。

ついてまず問診表のようなものを書かされます。疑いのある日から60日たってますか?みたいなの。異性間の性行為か、同性間の性行為か、とかも書きます。
んで書いたら番号札を渡され…た瞬間にもう番号呼ばれちゃう。仕事早いなあ。

で、まずHIVとは何か、とか、どういう検査か、とかの説明を聞きます。大体わかっているので、何言われたか今はあまり覚えていません。ああ、性行為で感染する確率は0.1%と低いですが、未だに感染者は増え続けています、というのを聞いたことは覚えています。今日その件について色々教えていただいたのですが。

で、採血。もちろん匿名なので、名前は書きません。私の場合、2月26日の○番目に検査した女性、というように、ここでも番号で識別できるようになっています。採血する針や容器が新品であることをきちんと目の前で開封してくれます。そして採血。献血好きなのですが、只今尋常ではない量の薬を服用しているため出来ない悲しい私は、血が抜かれるところを感動しながら見ていました。確かに血の色は赤かった!(むしろ黒い)そして先程の番号を書いた試験管のようなものに入れてキャップしめてはい終了。簡単です。 血を抜いたところはもまずに5分程度待合室でじっとしています。
ちなみに検査する人と結果を聞きにくる人の待合室は分けられています。検査する方では、コンドームの正しいつけ方などのビデオが流れていました。仮性包茎が7割という日本人の方、ゴムは一度かぶせた後に皮をひっぱり、ぴったり装着しないといけないそうですよ。

それで先週やった検査の結果は一週間たった今日から聞けます。一番早い時間に予約(予約の紙をもらいます)。でも3時半前に行ったのに4人目でした。皆早すぎます。今日の待合室では国会の様子が流れていました。病院もNHK多いけど、病人または病人予定の人達が国会中継見るのってなんだかシュールですね。

それで番号が呼ばれ、結果のお部屋へ。予約の紙と筆跡が同じかどうか確認して、結果発表。マイナス、つまり感染はしていなかったです。

で!
ここまでは機械的に進むわけですが、その後もう一つ部屋に通されるんですよ。お医者さんが居る部屋に。そこで何かあったら質問をする、という素敵システムなのです。そこで今回は色々な話を聞いてきました…が、全然質問しない人の方が多いのね〜。私が質問している間に二人、結果部屋から出てきた人がいましたが、皆スルー。もったいない!検査にきたんだからちゃんと色々なことを聞いていけばいいのにね。っていうか私が居座っていたから聞けなかったのかしら。だったらすみません。でもいい先生だったよ。本当に。

それで色々知った事実を記録していこうかと思うわけです。

まずね、私が見た広告、あれ女性向けに作られているらしいんだけど、HIVに感染する人は圧倒的に男性が多いってこと。 多分あそこの相談室だけの話だろうけど(そこんとこうっかり聞き流したけど多分そう)、過去4年間で女性の感染者は1人だけ。それに対して男性はこの1年で130人というのだから驚きです。
それは昔言われてた海外の売春ツアー云々もあるんだろうけど、やっぱり大半がゲイの人であるということ。つまりアナルセックスは危険ということです。まだ日の出ている時間帯に公共の施設の中であれだけアナルセックスという言葉を交わしていたというこれまたシュールなシチュエーションはともかくとして。私もアナルセックスの経験はあるのか?何人と何回くらいなのか?細かく聞かれてしまいましたよ。嫁入り前なのに。
そんでほら、風俗の女性なんかは危ないとか、よく聞くじゃないですか。でもあの吉原の方々でも感染している人は殆ど一人もいないんだって。10年だったけな?そんな長いスパンで見てもいないと。
感染者のグラフを見ても、女性はほぼ横ばいなのに対して、男性はうなぎのぼり。アナルは危険だ!と力説していた先生のことは忘れません。男の人でバイセクシュアルの人にも注意をして欲しいとのこと。えーここでカミングアウトの時間ですが、私はバイなんですけど大丈夫でしょうか?と聞いたら、女性のバイはそんなに問題ではないらしいです、安心。

でも広告とかは女性向けのも多いよね。待合室に貼ってあったポスターも、若い女の子のイラストだったりして。窪之内英策さんが描いてたぞ。ツルモクファンとしては何か嬉しい。けどあれはつまり、セックスをするとエイズになっちゃうかもしれないから注意しようね、ちゃんとコンドームつけようね、っていう若い世代へのアピールに過ぎないのであって、あんまり意味がないっぽいような言い方をされていました。つまり論点を微妙にずらしている、ということかな。10代の妊娠・中絶を防ぐためにエイズになるという恐怖感を与えておく、みたいな。

まあとにかくあれだ、アナルでする時もコンドームつけようぜってことだ。それは女の子もね。彼氏が『アナルだったら妊娠しないから生でしよう』っていっても、つけてもらおう。
あと女性の場合は海外旅行・滞在中のセックスには気をつけたほうがいいみたい。今回はアフリカの話をしたんだけれど、多分東南アジアとかでも、日本人女性はすごぉくもてるようです。それは日本国籍が欲しいから、とか不純な動機もあるし、アフリカは先天的にHIV感染している人も多いから、安易にセックスしてはいけません、と言われました。もう四捨五入で40になる私がそんな説教を受けるとは…でも勉強になりました。

検査は匿名だし無料だし、場所によっては他の性病も検査してくれる施設もあります。もっと気軽に検査を受けれるようになればいいのにねえ、と思う私ですが、どうでしょうか。南新宿もHIVという言葉を使わずひっそりと検査を行ってるので、もっとアピールしたらいいんじゃないですか?と聞いてみたけれど、やっぱり検査に来る殆どの人は人目を避けたいそうなので、それもなかなか難しいとのこと。まあそうだ。でも、知らずに感染してて、そんで好きな人にうつしちゃったらそんなのいやじゃない?正しい知識を持っておくことがまず大事。ゲイの人の性欲を否定する気はないので、アナルセックス禁止!とかは思わない。けれども予防は出来る限りしてほしいと思う今日の私でございました。

モドル